とにかく、心配だから平仮名を書く練習をさせなくては!と、ドリルをがんばって一緒にやってみる。
書く練習はお子さんにとっては、楽しくないもの。続けていくうちに、文字への苦手意識が・・・。
ここでは、読み書きの発達についてみていきましょう。
平仮名は何歳から読める?
子どもたちは、小学校1年生の1学期をかけて平仮名の読み書きを1文字ずつ丁寧に指導されます。しかし、実際には多くの子どもたちが年長さんくらいまでには、平仮名の読みを覚えます。
濁音・半濁音(「が」「ぱ」)、拗音(「っ」)などについては、あいまいな部分を残しつつも、平仮名50音は読めるようになります。
日常生活の中で文字を目にする機会は非常に多くあります。わざわざ教えなくとも、自然に目にする中で興味を持ち、読めるようになってくるのです。
年長さんになっても、「平仮名に全く興味がない・読めない」ようであれば、文字の習得に苦手さを持っている可能性があります。
読み書きの困難
“知的障害はないが、聞く・話す・読む・書く・計算する・推論するなどの特定の能力の習得と使用に著しい困難を示す”このような状態を、「発達性読み書き障害(学習障害)」と呼びます。 原因は中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されています。 決して、学ぶ意欲がないからではありません。他の子と同じくらい、もしくはそれ以上に努力しても、なかなか習得に至らない状態です。
文字学習が苦手だからといって、必ずしも学習障害とは限りません。
ご心配があれば、一度専門機関を受診し、お子さんの全体的な発達や特性を、専門職にみてもらうとよいでしょう。
文字学習で大切なこと
「文字が読めると楽しい!便利!」とお子さんにいかに感じてもらうかこれが何よりも大切なポイントになります。
「家では平仮名の書く練習をさせています」。ほとんどの方が実践する文字学習の方法です。
「文字の学習=書く」
これが一般的な方程式です。しかし、これではお子さんは何も楽しくありませんし、達成感もありません。
「文字の学習=読む」
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楽しい!便利!
このような機会を日常の中でたくさん作ってあげます。
例えば・・・ ~夕飯のカレーの材料をお子さんと買いに行く~
①買うものを、付箋に大きめな平仮名で書いてあげる。
②付箋をみながら、材料を探しかごに入れる
少しの工夫で、読めることの楽しさ、便利さを感じてもらうことができます。そうすることで、平仮名への興味がわき、次の学習につなげやすくなります。
「楽しみながら学ぶ」ことを、大切にして下さい。